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【ライヴ・レポート】「明けない夜はない」激情の中に見つけた希望──CASPA〈HOUSE PARTY〉@LIVE labo YOYOGI

by YUMEOCHi

ライヴレポート:CASPA

彼女達に初めてインタヴューをした時、「CASPAって明るくてポジティブな曲が多いですよね?」と聞いてしまった自分を恥じたい。

4月に彼女達と初めてお会いして、インタヴューを終えてからライブ会場に向うまではCASPAというバンドの本質を知らなかった。音源やPVのイメージと、彼女達の人柄から紐づけて想像するには容易くなかった。

第一印象はめちゃくちゃ腰が低くて礼儀正しい。Vo.Miyuは天真爛漫でずっと笑っている。Gt.Natsumiは聡明でハキハキとしている。(でも少し照れ屋だ)Ba.Tokoはしっかりとした芯が通っているも、何処と無く翳が見え隠れしている。

「録音スイッチ入ったら緊張してしまうんで〜」と語る無邪気さとは裏腹に、スイッチを入れた途端逆に彼女らにスイッチが入る。そういえば撮影時シャッターを切るたびビリビリと覇気を放っていたことを思い出す。

そう、「LIVE」と一緒だ。その時点でCASPAの「LIVE」を想像できなかったことが悔しい。

今回はそのCASPAの本質、「LIVE」を過去のインタヴューと連動してお届けする。

一体何が彼女達をここまで駆り立てるのだろうか?

Interview&Sentence:RyO

Photo:Kohta

この日、LIVE labo YOYOGIで行われたのはガールズバンドや女性ボーカル主体のイベント。

サウンド面ではポップでキャッチーであるが、他のガールズバンドと醸し出す雰囲気がある意味違うように感じるCASPA。その秘密はLIVEにあった。インタヴューをした時にはこうまでしてLIVEに出ると思わなかった彼女達の想い。それは単なる「明るい楽曲」の一言で片付けてはならなかった。もっと泥臭くて、暗闇を歩いてきたからこそ希望の光に敏感な唄声と、アンサンブル。泣きそうな日々を毎日記してきたからこその言葉の重み。「私たちの好きな人達(ファン)には幸せになってもらいたいから。応援してくれている人達には絶対返していきたい。」そう語るVo.Miyuの頬には、曲順が進むにつれて涙が伝う。これは汗ではなかった。

ほんの少しの勇気と優しさを与えてくれるバンド。たとえ「ほんの少し」でも本当に与えられるバンドはどれぐらい存在するだろうか。

バンド側の想いが一方通行になっていないだろうか。ボーカルの熱さだけが一人歩きしていないだろうか。てめえ自身の人生観を押し売りしていないだろうか。筆者はLIVEで表現する立場から常にその事を考えながらステージに立つ。

Ba.Tokoは、「私と同じような人が100%頑張れなくても、ちょっとでも早起きしようとかそれくらいでもいいから、そういう風に思ってくれる曲はないかなぁと思って」と、インタヴューで語っている。

「ちょっとでも思って欲しい」という事の優しさ。CASPAのLIVEには包容力と優しさがあった。ライブを見ている人たちの日常のスキマを埋めてくれているような、そんな気がした。

Ba.Toko

我々が選んだロックという音楽(生き方)は思ったより寂しい横顔をしている。それを痛みと歪みで隠し化粧をする。強い人間ならば最初から歌を唄ってはいない。誰かに必要とされる人間ならば最初から楽器を手に取ったりしない。友達が多ければ最初から雑音に救いを求めたりはしない。

インタヴューでGt.Natsumiは語った。「どれだけ辛くても、音楽だけは辞めないで頑張ろう。CASPAの事だけは辞めないで続けようって思って」

Gt.Natsumi

そう思わせる理由は何だろう?短い人生、無数にある選択肢の中で一人の女性にここまで思わせるロックと、バンドと、CASPAとは?

無我夢中にギターを鳴らすNatsumiの音色は、色で例えると水色だ。

「進み続けようって思った。」そう語った彼女の声とギターサウンドがシンクロする。

冒頭で筆者が口にした、「CASPAって明るくて〜・・・」といった無責任な質問は、頭の中をぐるぐる回って、ライブハウスの硬い床にぽとりと落ちてしまった。

ひとつ勘違いしないでほしいのは、CASPAの楽曲は重苦しくて暗いものでは断じてないという事。それこそ「明るくてポジティブ」なのは明確だ。ただ、同じ表現をするものとしてその楽曲の意図やバンドとしての生き様を読み取れなかったことが不覚だった。

CASPAの音楽は我々の背中を押してくれるものであり、日常の満たされないスキマを埋めてくれるもの。

「同情するなら金をくれ」ではないが、バンド側の意味を100%汲み取って欲しいとも思わないしそんなことを無理にして欲しいとも思わない。ただ、ちょっとでも彼女達の歩いてきた道の裏側を知ってくれれば、ライブの最後に流すMiyuの涙の意味がわかる。Natsumiの決意が音となって体に入ってくる。Tokoの「願い」が僕らの暗闇を照らす。CASPAのLIVEを見て決意を新たにライブハウスを後にした。そろそろ僕も行かなくちゃ、と思った。

Vo.Miyu

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PROFILE

CASPA

2015年結成。1stアルバムリリース後、イナズマロックフェス、THAILANDO COMIC CON 2017など大型フェスに参加する。2017年、初のワンマンライブをShibuya O-nest にて開催。同日発表した1st EP 『星屑讃歌』が2018楽器フェア公式テーマソングとして起用される。2019年3月に2nd シングル『燈』をライブ会場限定リリースし、公演はSOLD OUT。26日に代々木laboにて2ndワンマンライブを開催予定。

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